些細なきっかけによって出現する、ズキズキと脈打つような強い痛みや吐き気が特徴的な頭痛が片頭痛です。
片頭痛はこめかみから目のあたりがズキズキと痛むのが特徴的な頭痛であり、10代後半から40代の女性に多く見られる症状です。
激しい痛みだけではなく、吐き気や耳鳴りなどによって生活の質が著しく低下するなど、片頭痛に悩まされている人はたくさんいます。
そこで今回は、そんな片頭痛の基本を紹介しながら、緊張性頭痛との違いを解説していきます。
片頭痛の基本
片頭痛は、こめかみから目の周辺にかけて、ズキズキと心臓の動きに合わせるようなリズムで痛むのが特徴です。
痛みだけではなく、吐き気や嘔吐を伴うことも多く、光・音・気圧や温度の変化に対して敏感になります。
痛みは1ヵ月に1・2回、多い人だと毎週出現することもあり、生活の質が著しく低下してしまいます。
20代(10代後半)から40代の女性に多い症状であるため、片頭痛の出現には女性ホルモンがなんらかの形で影響していると考えられています。
しかし、男性にも起こる頭痛であり、女性ホルモン以外にもさまざまな要因が簡易していることが分かっています。
片頭痛の原因は?
片頭痛の具体的な原因は未だ明確には解明されていません。
しかし、頭の血管が広がり、炎症を起こすことで激しい痛みが発生していると考えられています。
脳内の血管が広がる要因としては、ストレスや疲労の他、女性ホルモンが何らかの形で関わっていると言われています。
その他には、ニコチンやアルコールが血管の広がりに関与している可能性もあり、片頭痛に悩んでいるという人は、一度自分の生活習慣を見直してみることが重要です。
片頭痛の対策は?
片頭痛が出現している時には、脳内の血管が広がっていることが分かっています。
そのため、片頭痛が起きている時や頭痛の前兆を感じるときには、血管を広げてしまう入浴や運動、マッサージなどは厳禁です。
肩こりなどが原因で発現する緊張頭痛では、入浴で首や肩を温めたり、コリをほぐすためのストレッチなどの運動が効果的ですが、片頭痛ではこれらの対策が逆効果となる場合があります。
片頭痛では痛む部分を冷やしたり、光や音の刺激がない静かな部屋でゆっくりと休むことが重要です。
自分にあった緊急時に使える頭痛薬を常に携帯しておくことがおすすめです。
片頭痛と緊張性頭痛の違いは?
日本人の頭痛の中で最も多いのがこの緊張型頭痛とよばれる頭痛です。
15歳以上の日本人の5人に1人が緊張型頭痛を経験しているという調査結果も存在するように、日本人の多くがこの緊張型頭痛に悩んでいます。
緊張型頭痛は偏頭痛とは異なり、頭の周りや首の後ろから肩、背中にかけての筋肉が緊張するために起こる頭痛です。
緊張性頭痛の痛みの特徴としては、頭部全体に広がる痛みや、頭に大きな荷重がかかっているような痛みと表現されます。
こめかみを中心として、比較的局所的に発生する片頭痛とは異なり、頭全体が締め付けられるような痛みが特徴です。
温めるとラクになる頭痛、肩こりや首こりなどに併発して起こる頭痛は緊張性頭痛であると考えられます。
先にも述べたように、片頭痛では「冷やす」対策が重要であり、緊張性頭痛では「温める」対策が効果的です。
特に、片頭痛に対して温める対策を行うと、急激に症状が悪化する可能性があるため、自分の頭痛のタイプを把握しておくことが大切です。
片頭痛の治療は?
偏頭痛の痛みを抑えるために、一般的な消炎鎮痛剤であるNSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)が用いられます。
NSAIDsは市販薬としても手に入るタイプの薬で、ロキソニンやバファリンなどが有名です。
しかし、NSAIDsでは痛みが取れない場合や、週に何度も片頭痛が起きるという場合では、医師の処方薬が必要になります。
専門医の診察や治療を受け、適切な対応を行いましょう。
片頭痛はストレスに注意
片頭痛はストレスによって悪化することが知られています。
精神的なストレスだけではなく、タバコの煙や大きな音、アルコールなどの外部刺激に伴う身体的なストレスも片頭痛悪化の原因となります。
片頭痛を予防するためには、できるだけストレスを避けられる環境を作ることも重要です。